ワカメのタネ糸の作り方を紹介します。今年秋に使うワカメのタネ作りの最初の仕事になります。
田老地域ではパーム作りって呼びますが、パームはヤシの木を素材としたタネ糸の材料です。
地域・漁師それぞれ作り方が違いますが、私の方法は以下の通りです。
幅1.5m、高さ1.8mのピンを打った木枠にタネ糸を張って行きます。
1.8mの糸を160本編みこむので、全長288m分のワカメのタネができます。
糸のテンションがだるだるでは、上手くワカメが成長しないためピーンと張ることが大事です。
糸のヨレとり
回転式の椅子にタネ糸が乗っています。グルグル回しながら糸のヨレを取って行きます。
糸をまっすぐ張らせるためです。
上下を編み込む
ブルーの糸で上下を2本ずつ編み込んで行きます。この糸の太さがタネ糸同士の間隔になります。
この間隔は地域・漁師で様々です。皆、工夫し試して最適な太さにしています。
糸同士が適度に擦れあった方が雑草対策には有効で、ワカメのタネの出来を大きく左右します。
表面カラー印
ブルーの糸にレッドでカラーマークをつけます。これは裏表を間違えないようにするためです。
ワカメのタネは太陽方向からしか芽を出さないため、作業しているうちに間違わないようにするためです。
間違うと最悪です。ワカメの芽出しが2週間遅れます。
ケバとり
最後に糸の細いケバケバをバーナーで燃やします。余計なワカメを出させないように、
するためです。見栄えも良いですしね。
この後、熱湯でアク抜きし数ヶ月、天日で干して完成です。
一つ一つの作業が、来年のワカメの出来に関わってくるので手を抜かずやります。
上手くワカメのタネが出てくれた時の感動は、何物にも代えられないですからね。
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