いよいよ今年のお米の初仕事、種もみの選別・消毒・浸種です。ワカメもそうですがコメも苗づくりが基本で一番重要な作業です。
苗の良し悪しで9割決まってしまうため手が抜けないし、それが面白かったりします。
自家採種して毎年タネを更新していけば、その土地の気候・土質にあった独自の品種に変わっていきます。
塩水を使い、良い種もみの選別
塩水の浮力をつかって比重の重い、実の入ったタネだけ選別します。だいたい卵の水から浮き出た部分が10円玉くらいの塩分量にします。
これで比重1.13くらい。500円玉くらいだと比重1.15でもっと良いモミが選別できます。
比重1.13でも結構クズモミが浮いています。
キレイにすくいとります。
温湯消毒
60度のお湯で10分間、種もみの消毒を行います。いもち病・バカ苗病・もみ枯細菌病の予防です。
塩水選後、1時間以内に行います。種もみが吸水してからだと発芽率が下がります。
ここで、普通は農薬「水色の乳剤」を使って消毒します。化学薬品なんで手ではさわれないし使用した廃液は地下水から海に流れていきます。
当然、お湯の方がいいです。
薬を使わない温湯消毒は有機栽培ならでは。通常の慣行栽培では手間がかかる為しませんよ。
写真:種子消毒剤
浸種もみに水を吸わせて発芽の準備
ここまできたら、水につけてモミに必要な水分を吸わせて発芽の準備をさせます。(乾燥もみの15%目標)
岩手の3月は寒いので水温10度以下、20日ほど浸水させます。(3日おきに水の取り替え)
塩水選から浸水するまでは1日で行います。途中で乾かしたり何日も置いておくと失敗の原因に。種もみは吸水・乾燥を繰り返すと発芽率が落ちるのだと思います。
昔は湧き水や井戸水で流水掛け流ししていた様です。呼吸しているので酸素はあった方が良いのだと思います。
今年は、去年とった種もみ「あきたこまち」プラス「ササニシキ」
「ササニシキ」のタネは一昨年、メダカの学校(有機栽培の田んぼ)から児童に送られてきたものを、去年植えて増やしておきました。どうなるか挑戦!
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